地域で支えるケアシステム・シンポジウムが開催されました。

今回は子育て中のママや障害を持った方々の支援について考えるシンポジウムです。

 1.日時:平成29年3月22日(水)13:30~17:00

 2.会場:八王子労政会館 第4会議室  参加者:18名

 3.主催:NPO法人八王子市民活動協議会

 4.プログラム内容:(八王子市役所及び市内の関連団体から報告がありました)

  ・主催者挨拶

    NPO法人八王子市民活動協議会理事長       石井 利一

  ・「八王子の子育て支援」

    八王子市子ども家庭部子ども家庭支援センター館長 辻井 睦 氏

  ・「子育て支援の課題と留意点」

    NPO法人八王子子ども劇場理事長         浅野 里恵子 氏

  ・「八王子市の障碍者支援」

    八王子市福祉部障害者福祉課長          古川 由美子 氏

  ・「障碍者支援の課題と留意点」

    NPO法人多摩草むらの会代表理事         風間 美代子 氏

  ・質疑応答、意見交換

 

 報告及び意見交換の概要:

  ・子ども家庭支援センターは、18歳未満の子供や子育て家庭のあらゆる相談に応じたり、在宅サービスやサークル支援などを

   行っており、この組織は東京都だけのものだそうです。27年度は約33,000件の相談があり、その中では虐待に関する相談が

   最も多いそうです。虐待は身体的及び心理的なものがあり、心理的な虐待として例えば夫婦喧嘩により、子どもの心を傷つける

   ことも虐待に入るそうです。一般市民が子どもの虐待に関心を持ち、近所の子どもがおかしいと感じたら、子ども家庭支援セン

   ターに電話をして欲しいとのことです。

  

  ・最近は育児が出来ない母親が多い。昔のように親と同居していないので相談する人がいない。ママ友などの地域に入れない

   母親もいる。八王子は外国人も多く、外国人の子育て支援には国際関係の団体と連携して対処する必要性も感じている。

   子ども食堂に興味本位で来る人がいるが、本当に困っている子どもと親が来て欲しい。興味本位で来ないで欲しい。

   子どもと大人が一緒に遊べるサロンが必要。最近は「子ども会」に入ることを敬遠する(負担に感じる)母親が増えている。

   役員を引き受けたくない気持ちがある(特に仕事についている母親)。子ども会の役員は、暇なシニアがやるとよい。

   今の子ども達は、爺さん婆さんと付き合う機会が少ない。また高齢者も孫と遊べることが出来るので、一石二鳥である。

   

  ・障害者には、身体障害、精神障害、発達障害以外にも認知症や難病者もいる。最近では保護者も高齢化しているが、高齢者も

   ある意味障害者と言える。人は皆、高齢化すれば障害者になり得る。だから、地域の障害者を地域で支えるということは、何も

   特別なことをするのでなく、生活困窮者を支援するつもりで行えばよい。精神障害は「見えない障害」と言われ、その支援は

   大変ではあるが、これも精神障害者だからと特別に考えるのではなく、障害を越えて普通の人も含めて、一緒に支援する気持ち

   が大切。精神障害者の中には孤独を好む人もいる。そういう障害者を無理やり集団の中に押し込む必要はない。ただ「人の気配

   を感じながら、一人で過ごす」という環境をつくってあげることも大切。